
お寿司に欠かせないのはネタとシャリ。
シャリも、店の数だけ味がある。
それでも、やっぱり「美味しい」と感じる黄金比があるはず。
私の考えるシャリとは

最近は、赤酢のシャリを出すお店が増えている。
差別化や見た目のインパクトがあるのだろう。
赤酢は確かにネタによっては合うが、
赤酢100%だと、醤油とケンカするように感じる。
このあたりが、職人の数だけ“正解がある”世界なのだと思う。
黄金比のシャリ酢レシピ(4合分)
江戸前シャリ酢 500cc分 レシピ
江戸前寿司のシャリは、酢と塩をキリッと効かせ、砂糖は控えめにするのが最大の特徴です。

これは、ネタ(魚介)に酢で締める、タレを塗るなどの仕事が施されているため、それに負けない力強いシャリが求められたからです。
この配分は、一般的なシャリ酢(砂糖が塩の2倍以上)と比べて、塩の存在感が際立ち、甘さがぐっと抑えられているのが特徴です。まさに「仕事をしたネタ」に負けない、芯のある味わいになります。
✅ 米酢シャリ
米酢: 500cc
砂糖: 80g
塩: 65g
✅ 赤酢シャリ
赤酢: 500cc
砂糖: 60g
塩: 65g
赤酢は米酢に比べて酸味がまろやかで、原料である酒粕由来の豊かなコクと香りがあります。
そのため、**砂糖の量をぐっと控えても、味が見事にまとまるのが特徴です。
**主役である赤酢の風味を活かすことがポイントになります。
一度試してみてください。
赤酢と米酢のブレンド黄金比
シャリ酢を突き詰めていくと、どうしても
赤酢にたどり着きます。
しかし、赤酢値段は米酢の7〜8倍するのでコスパが合わない。
そこで、赤酢と米酢のブレンド。
寿司職人によって好みは分かれますが、
私がたどり着いたブレンドの黄金比は──
赤酢6:米酢4
この割合にすると、赤酢特有の深いコクと、米酢の軽やかな酸味がバランス良く引き立ちます。
赤酢の渋みが前に出すぎず、米酢の酸が刺さらない、まさに“寿司のシャリに合う絶妙な配合”です。
赤酢4:米酢6ブレンド シャリ酢500cc分 レシピ
赤酢と米酢のブレンドシャリ酢、500ccの「合わせ酢」のレシピです。
【合わせ酢の分量】
- 赤酢: 300cc
- 米酢: 200cc (合計: 500cc)
次に、この合わせ酢に加える砂糖と塩の分量です。
【シャリ酢 全体の配合】
- 上記の合わせ酢: 500cc (赤酢300cc + 米酢200cc)
- 砂糖: 90g
- 塩: 65g
【配合の意図・私の視点】
このレシピは、ただ中間を取っただけではありません。
それぞれの酢の特性を考慮してバランスを調整しています。
- なぜ塩は65gなのか? これは、シャリの輪郭を決め、味を引き締める「江戸前らしさ」の根幹です。
ブレンドしてもこの塩のキリッとした存在感は維持することで、味がぼやけません。 - なぜ砂糖は90gなのか?
- 赤酢100%の場合(前回のレシピでは砂糖60g)、赤酢自体の旨味とまろやかさがあるため、砂糖は極力控えて風味を活かしました。
- 今回は、キレのある米酢が6割を占めます。
その米酢のシャープな酸味のカドを取り、全体の味をまろやかにまとめるために、
赤酢100%の時よりも少しだけ砂糖を増やしています。 - かといって、一般的な米酢だけのシャリ酢(砂糖が塩の2倍以上になることも多い)ほど甘くはありません。
これにより、赤酢のコクを感じさせつつ、米酢の爽やかな後味も楽しめる、非常にバランスの良い味わいになります。
作り方
- まずボウルや鍋に赤酢300ccと米酢200ccを合わせて、ブレンド酢を作ります。
- そこに砂糖90gと塩65gを加えます。
- 鍋を弱火にかけ、焦げ付かないようにゆっくりとかき混ぜ、砂糖と塩を完全に溶かします。沸騰はさせないでください。
- 完全に溶けたら火から下ろし、常温で冷まします。
- 清潔な容器に移し替え、冷蔵庫で保存してください。
多くの高級寿司屋で使われている赤酢といえば?



「多くの高級寿司屋で使われている」赤酢といえば。「三ツ判山吹」
「三ツ判山吹」は、江戸時代の握り寿司の流行と共に江戸で評判となり、以来200年以上にわたって寿司職人に愛用されてきた歴史があります。ミツカンを代表する業務用のロングセラー商品であり、まさにプロ向けの定番赤酢です。
- 歴史と実績: 江戸前寿司の伝統的なシャリ(赤シャリ)を作るための酢として、長年の使用実績と信頼があります。
- プロの評価: 独特の芳醇な香りと深い旨味が、寿司ネタの味を引き立て、シャリに一体感と奥行きを与えるため、こだわりのある寿司職人から高く評価されています。
- 使用店の幅: 具体的な店名を挙げることは控えますが、歴史のある老舗寿司店から、新進気鋭の高級店まで、赤シャリを採用している多くのお店で「三ツ判山吹」が単独、あるいは他のお酢とブレンドして使われていると言われています。
もちろん、お酢の好みは職人によって様々であり、他の醸造元の赤酢や独自ブレンドの酢を使用する高級店もたくさんあります。しかし、「三ツ判山吹」が高級寿司の世界で非常にポピュラーで、信頼の厚い選択肢であることは間違いありません。
商売度外視の米酢は?高級米酢の代名詞的存在
飯尾醸造(京都府)
「高級米酢といえばまず名前が挙がる」と言っても過言ではないのが、京都・丹後で江戸時代から続く飯尾醸造です。
- 純米富士酢プレミアム: 農薬を使わずに栽培した地元のお米を、通常の米酢の8倍も使用。自社の蔵で杜氏が「酢もともろみ」から造り、昔ながらの「静置発酵」でじっくりと時間をかけて作られます。ツンとした角がなく、非常にまろやかで豊かな旨味があり、ミシュラン星付きの料理人にも愛用者が多いことで知られています。
一般的に使われる10倍の値段がします。
コスパ度外視です。
一般的に使われている米酢は、お酢1リットルに対して米が40g以上使用されたものをいう。
米酢と表示されている割には、少なくかんじる。
米酢より高価な、純米酢。純米とあるけど、お酢1リットルに対して120g以上使用されているもの・・・となっているが、なんか少なく感じる。
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